生活費あるいは学費不足といったやむを得ない理由から、真面目に勉強に取り組んでいる大学生でも多額の借金を作ってしまうことがあります。もしも心当たりがあるなら、早めに解決して将来への影響を抑えるために「債務整理」に踏み切るのも一手です。

ただし、債務整理で借金を減らすにも、バイト収入等の一定要件を満たさなければなりません。また「親に知られて心配をかけてしまうかもしれない」という不安もあるでしょう。

学ぶのが苦しい時代だからこそ知りたい、大学生の借金解決策について解説します。

 

債務整理には4種類ある

学生でもできる債務整理の種類

そもそも債務整理には、減額幅の小さい順に「任意整理」「過払い金請求」「個人再生」「自己破産」の4種類があります。自己破産以外は原則として債務が残るため、将来にかけて少しずつ返済できるだけの収入を得ることが手続きの前提だと考えておくべきでしょう。

 

任意整理

…残債のうち利息と過払い金部分をカットして、残りを3年~5年にかけて返済していく手続きです。

ブラックリストには掲載されますが、裁判所を通さないため経歴を傷つけません。

過払い金請求

…かつての法改正で撤廃された「グレーゾーン金利」にあたる払いすぎた利息(=過払い金)を、貸金業者に返還してもらう手続きです。

借金を返済できないと説明するわけではなく、あくまでも正当な請求権に基づいた請求であるため、やはり経歴を傷つけません。

個人再生

…残債を最大20%(下限100万円)まで圧縮し、3年~5年にわたって分割返済する手続きです。

裁判所に認可される必要があり、氏名住所が官報に掲載されるため、就職で不利になる可能性があります。

自己破産

…裁判所に返済不能の事情を説明し、財産処分と債権者分配を実施した上で残債をすべて免除してもらう手続きです。氏名住所が官報に掲載され、ブラックリストに掲載される状態が原則10年継続します。

借金問題を解決するための”最終手段”であり、安易な選択はお勧めできません。

 

大学生にできる債務整理の方法

学生でも債務整理できる?

上記4種類のうち大学生でも選択できる整理方法は、任意整理・個人再生・自己破産のいずれかです。さらに言えば、現実的なのは任意整理です。また、学生という立場上、各手続きには留意点があります。

 

任意整理の留意点

任意整理は「利息と過払い金をカットすれば支払える」という旨を説明しながら、貸金業者と交渉しなければなりません。

 

業者が減額を決める上で重視するのは、①収入から生活費や税金を控除した「可処分所得」②将来にわたって収入を得られる見込みの2つです。

①可処分所得が十分にあることを説明するには、アルバイト等で収入を得ていることに加え、実家住まい(もしくは援助を受けている)で固定費がそれほどかかっていない状況を説明しなければならないでしょう。

②将来に向かって収入を得られるかどうかは、就職の見込みが1つの目安になります。きちんと卒業できて、就職活動や内定獲得が進んでいるかどうか、そうした明確な根拠に基づく説明が求められます。

 

個人再生

結論から言えば、学生のあいだに独立開業するなどして相当の収入を得ている状況でないと、個人再生が認められる可能性は低いと言わざるを得ません。

学生でもアルバイトで返済できる100万円~200万円程度の借金では、個人再生しても思うように減額効果は得られません。いずれにしても最低100万円は債務が残るからです。

債務が相当の高額に及んでいる状況で初めて”個人再生で借金問題が解決できる”と言えますが、今度は別の問題が発生します。学業と仕事を並立させている状況でまとまった借金を作った学生に対し、裁判所や貸金業者が再生認可案※を認めるとは考えにくいのです。

 

※再生認可案とは…債務減額後の返済計画書を指します。債務者に作成し、その案が裁判所と債権者に認められることが、個人再生手続きの目標です。

 

以上の点から、個人再生に踏み切れるのはごく特殊な状況だけであり、弁護士とよく相談する必要があると言えます。

 

自己破産

自己破産はそもそも、誰でも認められる手続きではありません。

借金の経緯を裁判所に伝え、反省と生活再建の意思をよく確認された上で免責(債務の免除)の可否が判断されるからです。

 

破産法では「免責不許可事由」が定められており、ギャンブル目的・転売やせどり収入を狙ったクレジットカード利用などは、免責を認められない可能性があると言わざるを得ません。

また、破産管財人による郵便物チェックや、厳しい生活指導が入る場合もあります。精神的ストレスが大きいため、弁護士との事前の打ち合わせは欠かせません。

 

学生が債務整理すると親にバレる?

学生が債務整理すると親にバレる?

結論を述べると、弁護士に債務整理してもらう場合、両親に知られる心配はほとんどありません。弁護士と債権者からの直接連絡が法律で禁じられ、郵便物や電話のやりとりの一切は依頼先に任せられるからです。

ただし、下記のような例外はあります。

 

両親が連帯保証人になっている場合はバレる

両親に知られるどころか巻き込んでしまう第一のパターンとして、連帯保証人がいる借金を整理してしまうケースが挙げられます。債務者本人が債権者と交渉を始めるか、裁判所で手続きを開始した場合、債権者には連帯保証人に残債一括払いを求める権利があるからです。

これは、両親に身元保証を得た上でアパートの賃貸契約を結び、その後家賃を滞納してしまったケースでも同じことが言えます。

 

連帯保証人である両親への一括請求を避けるには、連帯保証人のいない借金(消費者金融のカードローンなど)に絞って債権者と交渉する「任意整理」を行うほかありません。

しかし、交渉しても借金の減額に応じてもらえない可能性があるため、弁護士とよく相談する必要があります。

 

成人前の借金は取り消せる可能性がある

未成年者が契約した借金は取り消せる?

大学入学からまもない時期にこっそり契約したものなど、未成年者として親の同意を得ずに借りた借金は「取消」が可能です。

ただし、未成年者には”財産行為”をする権利がなく、法定代理人である親の協力は得なければなりません。また、借り入れの契約を取り消しても、元本部分(借入金に相当する部分)は返済義務が生じます。それでも返済が長期に及ぶほどかさむ利息がなくなる分、負担は十分軽減されるでしょう。

 

取り消しできないケース

本来は「親の同意がなかったもの」として取り消せる借金でも、法律上認められないケースがあります。

ひとつは成人年齢に達したあとも返済を継続しているケースです。債務者が自分で財産行為ができるようになったときに、契約の有効性を自ら認めたという扱いになるからです。

もうひとつは、親が本人に代わって借金の一部(もしくは全部)を返してしまったケースです。これは法律用語で「追認」と呼び、成人後の未成年者が契約の有効性を認めた場合と同様に、法定代理人が契約の有効性を生じさせたと判断されるのです。

 

いずれにしても、借金問題を自力で解決しようとすべきではありません。必ず弁護士に相談して、今とれる対処の判断を仰ぎましょう。

 

まとめ

借金問題の尾を引かせないようにするには、対処のタイミングが重要です。

学生なら「任意整理」で解決するのがセオリーであり、残債が少なければその分交渉も易しくなります。親に話すべきか、将来にどう影響するのかは、弁護士に相談してアドバイスをもらうべきです。無料相談を積極的に活用して、親身になってくれる専門家を探してみましょう。

 

 

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