過去に消費者金融やクレジットカードのキャッシングなどの取引があった場合には、業者に対して過払い金請求出来ることがあります。同じように、銀行カードローンを利用していた場合にも、過払い金請求することは出来ないのでしょうか。過払い金請求はどのような場合に出来るものなのかが知りたいところです。
今回は、銀行カードローンを利用していた場合に過払い金請求出来るのかについて、先生に聞いてみましょう!
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過払い金請求出来る仕組みについて解説

先生、こんにちは。今日は、過去に銀行カードローンを利用していた場合に過払い金請求できるのかについて、教えてください。

こんにちは。その前提として、まず過払い金請求が出来る仕組みについて抑えておきましょう。

過払い金請求は、高利率な取引をしていた場合の払いすぎ利息のことですよね?

そうです。借金の利率については利息制限法という法律で上限が決められていますが、消費者金融やクレジットカード会社等の貸金業者は「グレーゾーン金利」と呼ばれる法定利率以上の金利で貸し付けていました。

それで、そのグレーゾーン金利を取り戻すのが、過払い金請求の手続きなんですね。

そういうことです。ただし、グレーゾーン金利で貸し出しをしていたのはだいたい平成20年頃までなので、過払い金請求出来る場合は、平成20年頃以前に取引していた場合に限られますよ。

なるほど、わかりました。
銀行カードローンは過払い金請求出来ないの?

過払い金請求の仕組みはわかりましたが、銀行カードローンの利息も結構高いので、過去に銀行カードローンを利用していた場合には、過払い金請求出来るんじゃないんでしょうか?

残念ながら、それは出来ません。銀行カードローンの利率は、高いと言っても法定利率以上で契約を行っていた時期はないのです。そもそも銀行系カードローンが普及し始めたのがグレーゾーン金利の撤廃以降(2010年以降)ですし、銀行は利息制限法ではなく銀行法に則って営業していますから。

そうなんですね。じゃあ、過払い金請求できる借金というのは、消費者金融やクレジットカード会社に限られそうですね。
過払い金請求出来る債務と出来ない債務

銀行カードローンは過払い金請求出来ないということなんですが、それならどのような借金であれば過払い金請求出来るんですか?

代表的なものが消費者金融のキャッシングやクレジットカード、信販会社などのキャッシングです。

たとえば車のローンや住宅ローン、日本政策金融公庫の融資などは過払い金請求出来ないんですか?

それらはすべて制限利率内なので、過払い金請求出来ません。奨学金や信用金庫のローンなども過払い金請求の対象にはなりませんよ。

そうなんですね。クレジットカードのショッピングは過払い金請求出来ますか?

それも出来ません。そもそもショッピング債務は「貸付金」ではなく「立替金」という扱いであり、上乗せ費用も「利息」ではなく「手数料」扱いになるので、過払い金発生の根拠がないのです。

そうなんですね。結局過払い金請求出来る借金は、消費者金融とクレジットカードや信販会社のキャッシングくらいだと覚えておくと良さそうですね。

代表的なものはそれで充分です。後は個別の事案で検討すれば十分ですよ。
過払い金請求したい場合どうするのが良い?

銀行カードローンは過払い金請求できないことはわかりましたが、個別の事案において過払い金請求出来るかどうかについては弁護士に確認した方が良さそうですね。

はい、自分で過払い金請求できるかどうかわからない場合には、無料相談を利用して弁護士にアドバイスをもらいましょう。

よくわかりました。ありがとうございました。
銀行カードローンは利率が制限利率以内なので、過払い金請求することが出来ません。過払い金請求出来る債務は、消費者金融のキャッシングやクレジットカードのキャッシングが代表的です。借金の種類によって、自分では過払い金請求出来るかどうかわからない場合には、無料相談を利用して弁護士にアドバイスをもらいましょう。