消費者金融や銀行カードローンなどの借金返済が苦しくなった場合、個人再生で解決する方法が有効です。個人再生は裁判所を利用する複雑な手続きで長期間がかかるイメージがありますが、実際にどのくらいの期間がかかるのかについてはあまりよく知られていません。
今回は、個人再生にかかる期間がどのくらいなのかについて、先生に聞いてみましょう!
個人再生開始決定までの期間

先生、こんにちは。今日は、個人再生にかかる期間について教えてください。

個人再生は、通常弁護士や司法書士に手続を依頼しますが、依頼してから申し立てまでの間には、債権調査や必要書類を集めるなどの期間がかかりますね。

その期間はだいたいどのくらいなんでしょうか?

手続の依頼後申し立てまでがだいたい1ヶ月くらいです。

申し立てがあると、すぐに手続開始決定が出るんですか?

個人再生委員が選任される東京地方裁判所などの場合には、申し立て後開始決定までに1ヶ月程度かかります。その他の裁判所では、すぐに手続きが開始することもありますし、2,3週間くらいかかる場合もあります。
開始決定後、再生計画案提出までの期間

個人再生の手続開始決定後はどのくらいの期間がかかるんでしょうか?

裁判所で債権調査期間が設けられます。それがだいたい1ヶ月~2ヶ月程度、その後申立人が債権調査結果にもとづいて再生計画案を立てて提出しますが、その期間がだいたい2ヶ月程度です。

ということは、個人再生手続開始後、再生計画案の提出までの期間はだいたい3~4ヶ月くらいだということですね。

そうなります。
【ポイント】期間短縮の運用が行われている地裁もある
地方裁判所によっては、個人再生委員の選任を省略し、再生計画案の提出期限を1ヵ月程度短縮する運用を行っています。
詳しくは弁護士に尋ねてみてください。
再生計画案提出後、認可決定が確定するまでの期間

再生計画案を提出すると、債権者の意見を聞く期間が設けられます。この期間がだいたい1ヶ月くらい、ここで過半数の数や金額の債権者から異議が出なければ再生計画案は認可されますよ。

再生計画案が認可されたら、すぐに支払いを開始するのですか?

すぐというわけではありません。再生計画案が認可された後、その決定が確定するまで4~5週間かかります。個人再生の返済は、再生計画が確定した月の翌月から支払い開始になるのが普通ですよ。

なるほど、じゃあ、再生計画案が提出されてから実際に支払いが開始されるまでの期間は、2~3ヶ月くらいの期間になりますね。

そうなります。ですから今までの話をまとめると、弁護士に個人再生手続を依頼してから実際に支払いが開始されるまでの期間は、だいたい8ヶ月くらいだと考えていると良いでしょう。

よくわかりました。
返済期間について

個人再生の返済期間は原則3年なんですよね。

はい。ただ3年での返済が難しい場合には、5年返済の計画が認められることもありますよ。

では、個人再生後の返済期間は原則3年で、場合によっては5年になり、それを完済した時点で借金から解放されるということですね。

そのとおりです。
個人再生したい場合にはどうする?

個人再生にかかる期間については理解出来ましたが、やはりかなりの長期間がかかるのですね。

はい、それに個人再生は手続自体がとても難しいので、弁護士に依頼することがほとんど必須になりますよ。

確かにそうですね。じゃあ、借金返済が苦しくて個人再生したい場合には、無料相談を利用して弁護士に相談依頼するのがよさそうですね。

そのとおりです。がんばってくださいね!
個人再生にかかる期間は、概ね以下のとおりです。弁護士に依頼してから申し立てまでに1ヶ月、申し立て後手続開始決定までが1ヶ月、手続開始決定後再生計画案提出までが3~4ヶ月、再生計画案提出後認可決定の確定までが2ヶ月くらいです。個人再生は弁護士に依頼後実際の支払い開始までだいたい8ヶ月くらいかかります。返済期間は3年または5年です。個人再生したい場合には、無料相談を利用して弁護士に相談依頼しましょう。