消費者金融やカードローンなどの借金返済を滞納していると、債権者から預貯金や給与などの財産を差し押さえられてしまうことがあります。しかし、給与差し押さえと給与口座差押に違いがあることはあまりよく知られていません。どのような違いがあるのかが気になるところです。
今回は、給与差し押さえと給与口座差押の違いについて、先生に聞いてみましょう!
給与差し押さえとは?

先生、こんにちは。今日は、借金を滞納した場合に起こる給与差し押さえと給与口座差押の違いについて教えてください。

こんにちは。借金返済を滞納していると債権者から督促が来ますが、これも無視していると裁判を起こされて判決が出てしまい、これに従って差押が起こるのでしたね。

はい、それで差押が起こる場合に給与差し押さえと給与口座差押があると聞いたんですが、それぞれ何が違うのかが知りたいんです。

まず給与差し押さえとは、給与そのものが差し押さえられることです。具体的には、月々勤務先の会社から受け取る給与の一部が自動的に債権者にとられてしまうことになりますよ。

その場合、給与が受け取れなくなるんですか?

全額ではありませんが、給与の一部が受け取れなくなります。差し押さえられた分の給与は、勤務先から債権者に対して直接支払われることになりますよ。

ということは、債務者としては、給与の一部が毎月天引きされるような形になるのですね。

そういうことです。
給与口座差押とは?

給与差し押さえの仕組みはわかりましたが、給与口座差押はこれとは違うんですか?似ているようにも思えるので教えてください。

給与口座差押は、給与そのものでは無く給与が入金される口座を差し押さえることです。給与そのものを差し押さえる給与差し押さえとは全く異なりますよ。

そうなんですね。給与口座差押が起こった場合には、どのような影響が出るんでしょうか?給与振込口座が使えなくなるんですか?

一時的には使えなくなりますね。給与口座差押の仕組みや効果は、一般的な預貯金口座の差押と同じです。裁判所から銀行に差押命令が送達されるので、その時点で口座内のお金の払い出しなどの手続きが出来なくなります。債権者は口座内の残高から支払いを受けることになりますよ。

じゃあ、給与口座差押では、給料そのものがとられるわけでは無いんですね。給料振込口座を別の口座に変えてもらうことも出来るんですか?

もちろん出来ます。給与振込口座を差し押さえられても、そのときに口座内に残高がなかったらほとんどお金を取られることはありません。逆に、たくさんのお金が入金された状態であれば、その金額を全額債権者に取られることになってしまいます。

では、裁判が起こって差押えされそうな場合には、銀行口座に多額のお金を入金しておかない方がよさそうですね。
差押が起こる前にどうする?

給与差し押さえと給与口座差押の違いはわかったと思いますが、このように借金返済を滞納して差押が起こると、どちらにしても大変なことになりますよ。

確かにそうです。借金は滞納する前に債務整理で解決しておく必要がありますね。

そのとおりです。債務整理するためには、弁護士や司法書士などの専門家に相談依頼することが大切ですよ。弁護士なら、各種の差し押さえ手続きについても詳しく教えてくれます。

それは助かります。まずは無料相談を受けてみるといいですね。

そのとおりです。がんばってくださいね。
給与差し押さえと給与口座差押は違います。給与差し押さえは、給与そのものを差し押さえられる手続きで、毎月受け取る給与の一部が債権者に直接支払われることになります。給与口座差押は、給与が入金される預貯金口座を差し押さえられる手続きで、そのときの口座内に入金されている金額が差し押さえられることになります。借金問題は、返済を滞納して差押が起こる前に弁護士に依頼して債務整理で解決しておくことが重要です。