消費者金融や銀行カードローンなどで多額の借金がある場合、借金問題を夫や妻などの配偶者に告げていない場合があります。このような場合、借金がばれると、借金問題が原因で夫や妻から離婚されることがあるのでしょうか。借金が離婚原因になるのかどうかが心配です。
今回は、借金が原因で夫や妻から離婚されることがあるのかについて、先生に聞いてみましょう!
借金は法律上の離婚原因になるの?

先生、こんにちは。今日は、借金問題をかかえている場合に借金が原因で夫や妻から離婚されることがあるのかどうかについて教えてください。

こんにちは。借金は、ご主人や奥さんに秘密にしている場合も多いので、ばれると離婚されるのでは無いかと心配になるケースがよくありますね。

はい。借金は法律上の離婚原因になっているのでしょうか?

実は、借金があること自体は法律上の離婚原因ではありません。

そうなんですね。法律上の離婚原因は、たとえば不貞(不倫、浮気)などですよね?

はい。他には、回復しがたい精神病や、悪意の遺棄(見捨てること)、失踪して3年以上生死不明の場合、また婚姻関係を継続しがたい重大な事由がある場合なども法律上の離婚原因になります。

確かに、借金問題は含まれていませんね。
借金問題が原因で離婚に至る可能性はゼロなの?

借金問題は法律上の離婚原因でないなら、借金していても夫や妻から離婚されることはないということですか?

いいえ、そうとは言い切れません。たしかに借金問題そのものは離婚原因には入っていませんが、借金が原因で夫婦関係が悪化することはよくあります。

なるほど。確かにそうですね。借金がばれて夫婦喧嘩がつづくようになったら、お互い離婚したいと望むようになることもありますよね。

はい。もし借金している側が離婚したくないと思っていても、借金が原因で喧嘩が続き、別居して夫婦関係が修復しがたい状態になってしまったら、「婚姻を継続しがたい重大な事由」があるとして離婚が認められてしまうこともありますよ。

なるほど。借金問題があると、やはり離婚のリスクはあるということですね。
配偶者に内緒の借金があるけど、離婚したくない!どうする?

借金問題は直接の離婚原因にはならなくても離婚につながり得るということがわかりましたが、離婚を避けるためにはどうしたらいいんでしょうか?

借金問題をかかえていて離婚を避けたいなら、問題が大きくなる前に早期に債務整理する方法がおすすめです。

債務整理には任意整理、個人再生、自己破産などの手続きの種類があって、適切な手続きを執れば借金問題が解決出来るんですよね。

はい。自分の状況に応じた債務整理方法を執れば、借金問題が大きくなって離婚に至るなどの悲劇も避けられます。

債務整理は、個人が自分で対処するのは難しいですよね。

はい。債権者との交渉が必要になったり裁判所への申し立ても必要になるので、素人が対処するのは困難です。弁護士などの専門家に相談依頼する方法がおすすめですよ。

では、まずはいろいろな弁護士事務所や司法書士事務所が実施している借金問題の無料相談を受けてみるとよさそうですね。

弁護士に依頼すれば債権者からの督促もストップするので、配偶者に借金問題がばれるリスクがかなり抑えられると言うメリットもあります。

離婚を避けたいなら債務整理を弁護士に依頼することは必須ですね。ありがとうございました。
借金問題そのものは法律上の離婚原因ではありませんが、借金問題が原因で夫婦関係が悪化すると、そのことが「婚姻を継続しがたい重大な事由」として離婚原因になってしまう可能性があります。借金問題が原因での離婚を避けたいと考えているなら、問題が大きくならないうちに早期に弁護士や司法書士に相談依頼して債務整理手続きを執ることが大切です。