消費者金融やクレジットカード、銀行カードローンなどの借金をかかえる機会は多いですが、このような借金返済をしている状態でも障害者年金を受給することはできるのでしょうか。生活保護の場合には借金返済があると申請しても通らないと言われていますが、障害者年金はこれとは異なる取り扱いなるのかが気になるところです。
今回は、借金返済していても障害者年金を受け取ることが出来るのかについて、先生に聞いてみましょう!
理解を深めるために障害者年金とは何かを知る

先生、こんにちは。今日は、借金返済している状態でも障害者年金を受給することができるのかについて、教えてください。

こんにちは。障害者年金とは、身体や精神に障害がある場合に障害者認定を受け、その認定された等級に従って受給することの出来る年金のことですね。

そうですよね。身体障害と精神障害の2種類があるんですか?

はい、たとえば腎臓障害や視覚障害、聴覚障害などの身体障害があって身体障害者認定を受ける場合と、統合失調症や双極性障害などの精神障害があって精神障害者認定を受ける場合があります。それぞれについて等級もありますよ。

等級によってもらえる年金の金額が違うんですか?

はい、違います。認定等級が3級の場合などには障害者認定を受けても年金をもらえない場合もありますよ。

なるほど、よくわかりました。
借金返済があっても障害者年金は受け取れるの?

それで、借金返済がある状態でも障害者年金を受給することは出来るんですか?生活保護の場合だと借金返済があると保護が受けられないと言われているので、障害者年金の場合も同じでは無いかと心配なんです。

障害者年金の場合、生活保護と違って借金返済があっても年金受給することが出来ますよ。

そうなんですね。それは、障害者年金のお金は借金返済に充てても良いと考えられているからなんですか?

はい、生活保護の場合には、生活困難者の最低限の生活を保持するためのお金なので生活費に使われるべきだと考えられていますが、障害者年金の場合には、その障害者の障害にもとづく給付なので、その使い道は障害者の自由だと考えられているからです。

ということは、もし今借金返済している状態でも身体や精神に障害があれば、障害者年金を申請出来るということですね。

そういうことです。
【ポイント】国民年金の支払い状況に注意
申請以前の直近3年間のあいだに年金未納がある場合、障碍者年金を受給することは出来ません。受給を認める代わりに未納を解消するよう求められるか、申請を断られるか、2つに1つです。
借金生活に追われる人のなかには、生活苦のあまり年金を支払えていない人も多いのではないでしょうか。一度役場の窓口で確認しましょう。
任意整理や個人再生はできるの?

障害者年金を受給している場合に借金返済が苦しくなったら、債務整理手続きの中でも任意整理や個人再生を利用することも出来ますよ。

任意整理や個人再生の場合には、手続き後に支払が残るから生活保護受給者は利用出来ないんですよね。

そうです。しかし、障害者年金の場合には借金返済に使ってはいけないという規制がないので、任意整理や個人再生の手続き後の支払をしても問題になることはありません。

なるほど、生活保護と障害者年金は、まったく異なる制度なのですね。

そういうことです。
借金返済が苦しくなったら

今回、借金返済があっても障害者年金を受け取れることが理解出来たことでしょう。もし今借金返済が苦しくなっていて障害者年金のことが気になっている場合には、早期に債務整理することが問題解決につながりますよ。

確かにそうですね。障害者年金を受給する場合には、どのような債務整理方法を利用することも出来るのだから、債務整理を躊躇する必要もないですね。

そういうことです。放置して状況が悪化する前に、早めに弁護士に無料相談してアドバイスをもらいましょう。

わかりました。ありがとうございました。
借金返済と障害者年金は無関係です。借金返済があっても障害者年金を受給することは出来ますし、障害者年金を受給していても任意整理や個人再生を利用することが可能です。借金返済が苦しくなっていて障害者年金のことが気になっている場合には早期に弁護士に相談して債務整理をしましょう。