消費者金融やクレジットカードなどの支払いを遅延すると、債権者から督促が来ますが、督促を無視していると、一括請求書が送られてきます。この一括請求書には遅延損害金が加算されて請求額が高額になっていることが多いですが、遅延損害金とはいったいどのようなものなのでしょうか。
今回は、借金の一括請求書に記載のある「遅延損害金」について先生に聞いてみましょう!
借金返済を遅滞すると「遅延損害金」が加算される!

先生、こんにちは。今日は、借金の遅延損害金について教えてください。

こんにちは。遅延損害金とは、借金返済を遅滞した場合に加算される損害賠償金のことです。遅延した金額に応じて加算される点が借金の利息に性質が似ているので、遅延利息とも呼ばれます。

そうなんですね。借金を滞納して一括請求書が届いた場合にも遅延損害金が加算されていることが多いですが、これは借金を滞納して遅延したため、遅延損害金がかかってしまっているということなんですね。

そういうことです。遅延損害金が加算されているため、一括請求書が届いた場合には、自分が思っているよりも高額な請求金額になっていることが多いですよ。
遅延損害金は通常利率よりも高くなる

借金を遅延すると遅延損害金がかかりますが、その利率は当初の契約で定められていることが普通ですよ。

だとしたら、当初契約の際には、借り入れ額や通常利率の他に、遅延損害金の割合もしっかりチェックしておく必要がありますね。

そうです。また、遅延損害金の割合は、通常の利息より高いことが普通ですよ。

それは、遅延損害金の割合については利息制限法以上の割合を定めることが出来るということですか?

はい。借金の利率については、利息制限法という法律で上限が決められていますが、遅延損害金の割合の上限は、通常利息の上限の1.46倍までとされています。

ということは、たとえば借り入れ金額が100万円の場合には、通常利息の上限(利息制限法)が15%なので、21.9%までの遅延損害金がつく可能性があるということになりますね。

そういうことになります。
遅延損害金の計算方法

遅延損害金の具体的な計算方法を知りたいのですが、どのようにすれば計算が出来ますか?

遅延損害金は、具体的には以下の計算式で計算出来ますよ。

この計算式で割り出した金額が、具体的な遅延損害金の金額です。ただ、遅延損害金は日々どんどん加算されていくものなので、借金を遅延し始めたら早めに対処することが肝要ですよ。
借金返済が出来なくなったら?

借金を遅延すると高額な遅延損害金がどんどん加算されることがわかりました。もし借金返済を滞納してしまったら、早めに債務整理しないといけませんね。

はい。滞納してから時間が経過して、高額な遅延損害金がかさんでしまったら、任意整理での解決が難しくなることもあります。

住宅ローンを遅延している場合などには、遅延状態が長引くと遅延損害金が高くなりすぎて個人再生も利用出来なくなり、自己破産して家が無くなってしまうおそれもありますよね。

そのようなリスクもあります。借金返済を遅延している場合や遅延しそうな場合には、遅延損害金がふくれあがる前に弁護士や司法書士に相談依頼して債務整理をしましょう。

そのためには、まずは法律事務所などが実施している無料相談を利用するといいですね。

そのとおりです。がんばってくださいね。
借金返済を遅延すると、通常利息より高額な遅延損害金がかかります。遅延損害金とは、借金返済を遅滞した場合に加算される損害賠償金のことです。借金返済を滞納したり、滞納しそうな場合には、遅延損害金が加算されてふくれあがる前に早期に債務整理手続きを執ることが大切です。債務整理する際には、弁護士や司法書士などに相談依頼しましょう。