人生で借金をする機会は多いです。住宅ローン借り入れをする場合もありますし、生活費のために消費者金融を利用することもあるでしょう。このような借り入れを利用する際、財形貯蓄を利用することで、効率的に借金返済することが可能になります。
具体的には、財形貯蓄をどのように借金返済に利用することが出来るのでしょうか。
今回は、財形貯蓄を利用して賢く借金返済する方法を先生に聞いてみましょう!
理解を深めるために財形貯蓄をおさらい

先生、こんにちは。今日は、財形貯蓄を借金返済に利用する方法を教えてください。

こんにちは。その前提として、財形貯蓄とはどのようなものかを確認しておきましょう。

はい、財形貯蓄は、会社員などが職場で利用出来る貯蓄方法のことですね。

はい。財形貯蓄とは、会社が銀行等の金融機関と提携していて、毎月給料の一定金額を天引きして自動的に貯金していくシステムのことです。毎月自動的に給料から天引きされるので、自分では貯金が出来ないという人でも簡単に貯金することが出来ますよ。

財形貯蓄にはいくつか種類があるんですよね。

はい。住宅購入のための住宅財形、年金積立目的の年金財形、それ以外の一般的な貯金である一般財形があります。
住宅財形を利用して住宅ローンを返済する

財形貯蓄を利用して借金返済する方法としては、まず住宅財形を利用して住宅購入資金に充てて、住宅ローン借り入れを抑える方法がおすすめです。

住宅財形で住宅資金を支払うと、利息にかかる税金が非課税になるんですよね。

そうです。ただし、非課税になる金額には上限があります。具体的には、元本550万円までの住宅財形の利子にかかる税金が非課税になります。

じゃあ、住宅財形でお金を貯めて住宅購入の頭金に入れれば、住宅ローン借り入れ額が少なくて済むので返済が楽になりますね。

そうです。ただ、住宅財形で住宅ローンを支払う場合には注意が必要です。

住宅財形で住宅ローンを返済することは出来ないんですか?

いいえ、返済に充てること自体は可能ですが、その場合には利息は非課税にはならないのです。住宅財形は、あくまで住宅購入資金のために使う場合にのみ、利息が非課税になるので、その点には注意が必要です。

それは1つのデメリットですね。

はい。住宅財形は、住宅購入資金の頭金に使って住宅ローン借り入れの金額をできるだけ減らすことではじめて、利息が非課税になるというメリットが生きてきます。
財形貯蓄担保借り入れをして借金返済する

財形貯蓄を利用して借金返済するもう一つの方法として、財形貯蓄担保融資を利用することが考えられます。

財形貯蓄担保融資というのは、財形貯蓄を担保にして借り入れをすることですか?

そうです。財形貯蓄している場合には、それを担保に借り入れが出来ますが、通常その借り入れ条件は一般的なローンより利息が低いなど有利な条件になっています。

ということは、財形貯蓄担保融資を使って借り入れをしたお金で、今ある消費者金融などの借金返済をしてしまえば、あとは条件の良い財形貯蓄担保ローンのみを返済していけば借金が完済出来るということになるんですね。

そうです。財形貯蓄担保ローンを一種の借り換えに利用する方法です。もし今消費者金融やクレジットカードなどの借金があって返済が苦しい場合、財形貯蓄担保ローンでいったん完済してしまえば、借金返済が楽になるメリットがあります。
それでも借金返済が苦しくなったら?

財形貯蓄を借金返済に利用出来ることはおわかりいただけたと思いますが、借金返済がどうしても自力では難しくなったら、弁護士の助けを借りることも重要です。

その場合には、法律事務所などが実施している無料相談を利用すると良いですね。

そのとおりです。まずは今回のお話を参考にして、財形貯蓄を賢く借金返済に利用してみてください。
会社で毎月の給料から天引きされる財形貯蓄を利用して借金返済が出来ます。住宅財形を利用すれば、最高550万円までの利息が非課税になるので、住宅購入の頭金に使えば住宅ローン借り入れが少なくて済みます。財形貯蓄担保融資は条件が良いことが多いので、これを利用して他の借金を返済してしまえば、借金返済が楽になるという利用方法もあります。